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茶道の奥深さから見つける学びと楽しさ

総合芸術とも言われる茶道。儀式のように思われる点前(てまえ・抹茶を点てる一連の流れ)には、毎日の暮らしを豊かに整えるヒントが、隠されています。今回は、楽しみながら、人生の深い学びを見つける「茶道」を見つめてみたいと思います。

茶道の稽古で学ぶ。呼吸と所作で心が整う時間

茶道の稽古では、主に点前を学びます。袱紗(ふくさ)・茶せん・茶杓(ちゃしゃく)などの道具をどのように扱うか、掛け軸に書かれている禅語には何が書かれているか、生けられた花や器にはどのような意味があるか。覚えることもたくさんあり、毎稽古ごとにかわる点前を記憶できず、心が折れそうになることも。

しかし幾度も幾度も繰り返すうちに、ある時ふと自然にからだの動きに無理がなくなり、空気と調和していく感覚に出会えるでしょう。点前の稽古を積み重ることで、作為のない所作、呼吸を導き、心が静かに整うようになります。

茶にはリラックス効果があると言われる「テアニン」が含まれています。またその香りにも、心を和ませる力があります。茶道の魅力は、抹茶が持つ効能を最大限に生かし、日々の暮らしが豊かに感じられるようになるところにもあるのではないでしょうか。

総合芸術と呼ばれるのはなぜ? – 茶会に秘められた魅力

茶道は総合芸術と呼ばれます。一服の茶をいただく行為が、なぜそのような側面を持っているのか不思議に思われる方もいるでしょう。茶道の稽古の先には、茶会があり、そこにその理由のひとつがあります。

一服の茶を心から味わうために、茶室を飾り、心づくしの料理や菓子でもてなすのが茶会です。なかでも「茶事(ちゃじ)」と呼ばれる食事を伴う正式な茶会では、お出迎えからお見送りまで、およそ4時間。亭主・客が一体となり懐石料理、濃茶、薄茶を楽しみながら、空間・時間を共有します。

茶事では、季節やテーマに沿った道具・花・掛け軸などで物語が紡がれ、客は凛とした空気の中にやわらいだ心地よさを感じるでしょう。茶室では光と陰がドラマチックに舞台を演出し、亭主と客の息づかいまでもが美しい音楽として奏でられます。このように、建築・芸術・工芸・音楽などが集約して作り上げられる世界であることが、総合芸術と言われる所以です。

茶道で得る学びは人生の見え方さえも変える

茶道で磨かれる精神は、日ごろの生活にもよい影響をもたらします。もともと「日常茶飯事」と言われるほど、茶は日々の暮らしの延長上にあること。それを茶道では非日常の総合芸術まで昇華させました。

その奥深さは、一朝一夕には理解できないかもしれません。

本物を見つめ、自己を内観し、他者を思い遣る。禅の思想とも深いかかわりを持つ茶道は、哲学的な面も持ち合わせています。繰り返し稽古し、道具を大切に扱いながら取り合わせを考え、お相手を尊ぶ心を育むことで、人生や物事の捉え方に変化が生まれることもあります。

「一服の茶をいただく。」その奥深い学びの先になにがあるのでしょうか。茶人として、その答えを探して茶の道を歩み続けることは、人生の楽しみとなるかもしれません。

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