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喜多川歌麿の浮世絵と共に伝える日本文化

日本茶の世界は本来、茶室やそこから見える庭園といった空間、茶碗、着物や、掛け軸などの工芸品、それらを嗜む所作、さまざまな美しいものが一体となってもてなしの時間を演出することから、「総合芸術」とも言われています。それらを完璧に日常の中に取り入れるのは少しハードルが高いのも事実です。そこで、世界中のみなさんにもっと気兼ねなく日本文化を楽しんでほしい、という想いから、CHILL TEAのプレミアムシリーズとオーガニックシリーズのパッケージには喜多川歌麿の浮世絵を用いています。今なお世界のさまざまな場所で根強い人気を誇る浮世絵は、まさに日本が誇る芸術のひとつ。今回は、浮世絵について紐解きながら、パッケージに込めた私たちの想いをお伝えします。

江戸時代の流行を生み出す、歌麿の世界

喜多川歌麿といえば、北斎、広重、写楽と並んで日本を代表する浮世絵師。「美人画の祖」とされ、町娘、花魁、遊女など、日本のさまざまな女性の日常を描いてきました。原画となる肉筆画はとても高価でしたが、木版画の技術の向上で一度に何枚も刷られるようになると、江戸時代の裕福な武士や町人も購入できるようになり、流行の中心を担います。歌麿が描いた女性モデルは一夜にして「時の人」となることも。今でいう雑誌や映画といったカルチャーのひとつが浮世絵でした。彼の作品のなかで鼈甲櫛(べっこうぐし)を持つ女性が現れると当時の女性たちもこぞって鼈甲櫛を持ちたがり、歌麿の美人画こそがまさに当時の流行の最先端となったのです。

私たちがお届けする特上玉露のパッケージにあしらった浮世絵も、美しく透けた鼈甲櫛を持った女性です。鼈甲は大変高価なもので、特に黒い斑点が無いほど高級とされていました。つまり、この櫛は鼈甲の中でも最高級品の立派な櫛ということになります。

西洋美術とも共鳴した浮世絵の技巧

浮世絵が持つ図柄の明快さとレイアウトの大胆さ、影をつけない独特のグラフィカルな表現技法は、海を超えてヨーロッパにも伝わり、当時の西洋の芸術家たちにも多く取り入れたといわれています。日本で愛された浮世絵が海を越え、世界の芸術家たちと共鳴し刺激し合うことで、多くの新しい芸術作品が生まれていきました。今なお多くの人の目を楽しめる芸術として根強い人気を誇っています。

お茶とともに日本文化を伝えたい

日本茶を世界中に届けるなら、日本に古くから伝わる美しい文化や芸術も伝えたい。そんな想いから、お茶の缶に歌麿の浮世絵を取り入れて、小さな日本の芸術をお茶と一緒にお届けしています。日本の芸術と共に日本茶のおいしさを届けられたら、きっとお茶の時間がさらに奥深いものになる。華麗な浮世絵をながめながら、こだわりの日本茶をぜひお楽しみください。

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